本日ご紹介させて頂くものはこちら、皆さまはこれをパッと見て何だと思いますか?
小物入れ?
灰皿??
何かのスイッチ???
いいえ、どれも違います。
実はこれ、キングインターナショナルエンタープライズから販売されていた、可動式テープカッター、 その名もペンタゴン ( Pentagon )
70~80年代頃のプロダクトだと思いますが詳細は不明です。
特徴的な台座の5角形は、ワシントンDCのバージニア州、アーリントンに建つ ペンタゴンをモデルにしていると思われます。
ちなみに、この頃の日本プロダクトのネーミングセンスはやや安直で、時折クスッとなるようなものもありますが、このペンタゴンに関しては直球ストレートでいい感じです。
ペンタゴンの特徴
マット仕上げの5角形の台座は重みがつけられており、若干軽い気もしますが、テープを切る際に台座がグラつかない工夫がされています。
中心のシルバーのシーリングを回転させるとテープカッターが出てくる仕組みで、
生活感のあるデザインが多いテープカッターの中でも、ペンタゴンはデザインもシンプル で ミニマル 、オブジェ的な存在感があります。
ペンタゴンの 時代背景 ( 大阪万博 )
時代は70~80年代まで遡ります。
大阪万博以降、日本で記録的なブームとなったスペースエイジブーム。
中小企業を初め
え、まさかここが?本当に?
という程、大手の大企業までもが、挙って近未来的なデザインを輩出し続けた プロダクトデザインの黄金期とも言えるスペースエイジ 。
現在でも有名なものは、
ミッドセンチュリー や 北欧家具 で知名度のあるデザイナーズ物が中心になっていますが、日本の一般企業から販売された、詳細すら定かではない、デザイン性に優れた希少なプロダクトが実は数多く存在します。
本日ご紹介しているペンタゴンもその頃のプロダクトと思われます。
海外に出回っていない物も多く、ある意味日本でしか買えないかと思います。
我が家では、自分でコンクリート風に塗装したデスクに置いています。
関節照明に反射するとなかなかの視線泥棒で、右のビデオスフィアよりも、ペンタゴンの詳細を聞かれることの方が多いです。
実はこのペンタゴンは、雪が谷大塚でおばあちゃんが経営している今だにカセットテープを売っている古い生活雑貨屋で、箱と説明書がそろったデッドストックの状態で発見しました。
これは、どこから販売されているの?
という位の古臭さい箱と
350円という安さに、テンションの上がりっぷりを隠しつつ、レジにいたおばあちゃんに渡すと、しばらくこれを凝視した後。
『 あらぁー、良く見つけたわね 』
『 こんなのあったのねー 』
とゆっくりとニコニコしゃべるおばあちゃんのマイペースさにもとても癒されました。
説明書もとてもレトロです。
この頃のプロダクトは、本当に情報量が少ないです。
特に、スペースエイジがお好きな方達の間でも、情報交換が取り分け難しい分野で有名で、ちょっとあるあるかもしれません。
探してみたい!
という方は大都市や、おしゃれなショップが多い街ですと、現在の【 市場価格 】を把握しているのか、価格帯が強気です。(東京でいうと、下北沢、西荻久保あたり)
※モノは見つかりやすいですが、お高めですね。
そこで、私一押しは、都心部からやや離れた場所にある
『 リサイクルショップや、古い電機屋、生活用品店 』など
古そうな個人営業のお店に売れずに残っている事があるので、
あまり期待せず、何かのついでに フラッ~と、立ち寄る感じにするのが落胆も少ないのでおすすめです。
最後に
2025年に 大阪万博 が決まりましたね!!
月面着陸で沸いた 70年の スペースエイジ な浮かれっぷりはもう無いのかな?
と思いますが、どんなになるんでしょうね?
2025年には私も色んなパビリオンに行ってみたいです。
それでは、今後も紹介したいプロダクトが数多くありますのでまた是非ご覧くださいませ。